2015年12月31日を基準として、直近1年間で最も運用利回りの高かった新興国投資信託を3つ紹介します。保有していたら、どれだけ儲かっていたかのランキングとなります。新興国投資信託に興味があれば、利益率を参考に商品を比較してみましょう。
1位 新興国為替ファンド ブラジルレアル売り
ファンドオブファンズ形式の追加型投資信託です。円建外国投資信託のエマージング・カレンシー・ファンド、国内投資信託のT&Dマネーアカウントマザーファンドが主な投資対象です。基準価額は1年間でプラス18.44%を達成しています。
ベンチマークはブラジルの通貨レアルで、円から見たレアル変動幅が概ね同程度反対となるように運用されています。
例えば円から見てレアルが10%上昇すると、基準価額は10%下落するといった特殊な値動きの商品です。9月決算の商品となりますが、過去の分配金払戻状況は0円です。
2位 新興国株トリプル・ブルベアオープン
新興国のレバレッジ型上場投資信託を投資対象としています。新興国株式市場の変動に対して、およそ3倍程度の運用成果を目指す、日本初となるトリプルブル・ベアファンドです。トリプル・ブルとベアの2コースがあります。
より成果を得たのはトリプル・ベアで、1年間で基準価額はプラス12.98%をマークしています。国内大型株や先進国株式と比べて、新興国株は値動きが大きいことで有名です。その結果、実現した運用利回りと言えるでしょう。
また原則、為替ヘッジを行わず、ベンチマークも設定されていません。ブル・ベア共通しての主な組入国は、中国や韓国、台湾、ブラジル、南アフリカです。
3位 アッシュモア新興国短期社債ファンド資産成長型 為替ヘッジあり
主な投資対象は米ドル建ての新興国短期社債です。ただし、アッシュモア・インベストメント・アドバイザーズ・リミテッド運用の外国投資信託証券を買い付けていますので、実質的にはファンドオブファンズ形式の投資信託となります。
基準価額は1年間でプラス7.23%を維持しており、直近3カ月又は6か月でもプラスの成果を出しています。
高利回りに期待できる残存期間3年未満の短期社債を対象とし、価格変動リスクを抑えながら安定した収益の確保を目指している商品です。新興国債券市場は年々市場規模を拡大させており、今後も同様の投資信託が販売される可能性も高いでしょう。
アッシュモア新興国短期社債ファンドには毎月分配型と資産成長型の2種類、そして各々に為替ヘッジありなしのコースが用意されています。ニーズに合わせて4種類から選定が行えますので、投資家が新興国短期社債に投資するチャンスでもあります。